『足のむくみや冷えで困っています。』
先日、来られた女性の患者さんのお悩みです。
その患者さんはデスクワークをされていてずっと座っているのが原因だと思っておられました。できるだけ仕事中に動くようにしたり、帰ってから足をマッサージしたり、着圧式のソックスを使ったり改善させようと努力されていましたがうまくいかず。
そうなってくると足には問題はないのでは?と言う疑問が湧いてきますね。
症状が起きている部分にフォーカスすることも大事ですが、結果が出ないならみる視点を広くする必要があると思います。
では、一体どこに問題があるのでしょう。
そういえば、冷えや浮腫の悩みは女性に多いですね。
これはなぜでしょう。
ここから紐解いていきます。
まずは、浮腫や冷えと何か
浮腫は体の水分が溜まっていつ状態です。
寝ている以外は重力で水分が下(=足)に溜まってしまいます。
次に冷えとは
温かい血液で体を巡ってくれると冷えを感じることはありませんが、循環が滞ると冷えを感じます。
共通点は循環が悪くなっていると言う点ですね。
と言うことは女性は循環が悪くなりやすいという結論になります。
ではなぜ女性は循環が悪くなりやすいのか
それは骨盤の中に違いがあります。
骨盤の中には臓器があります。
膀胱、直腸、女性はさらに子宮があり男性よりも混雑した状態にあります。
これが男性よりも女性の方がむくみや冷えが起こりやすい原因の一つです。
妊娠した時のよくある症状で考えると分かりやすいと思います。
妊娠すると子宮の中に胎児を宿します。
その結果、骨盤の中の混雑が増してしまいます。
膀胱が圧迫されおしっこが近くなったり(=頻尿)、便の出口である直腸が圧迫され出にくくなる(=便秘)になったりします。
これは循環にも影響を与えています。
骨盤の中には下半身に血液を届ける動脈と下半身から血液や水分を戻す静脈やリンパが流れています。
静脈やリンパは圧迫による影響を受けやすいため、骨盤内が混雑すると下半身から戻ってくる水分が滞り下半身の浮腫みや冷えに繋がっていきます。
患者さんは妊娠してたの?
いえ、違います。
妊娠以外にも骨盤を混雑させてしまう原因があります。
それは胃腸の下垂です。
胃腸の下垂とは、胃腸が骨盤まで入り込んでいる状態です。
妊娠の時と同じような状態が骨盤で起こってしまった訳です。
足が浮腫むから足のマッサージをして冷えるから温めてをしていても改善が見られない時は、根本的な問題が隠されていると考えると他のアプローチ方法が見えてくるのではないでしょうか。
施術では胃腸の下垂となっている原因にアプローチさせてもらい、セルフケアとして今まで通りの足のコンディショニングに加えお腹を大きく動かす腹式呼吸とインナーマッスルのトレーニングを指導させてもらいました。
インナーマッスルのトレーニングメニューは大腰筋という筋肉を活性化するものです。
大腰筋は骨盤内の静脈やリンパと通り道がほぼ同じでここを活性化することでリンパや静脈の流れも活性化されます。
この患者さんのむくみや冷えの改善には効果的だと考えています。
仕組みを知ると身体で起きていることが色々なつながりの結果ということが見えていきますね。
来院された方のお悩みが少しでも良くなるといいなと思いながら日々施術させてもらっています。
お気軽にご相談くださいね。
では、この辺りで
最後まで読んでいただきありがとうございます。